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「あと10分だけ」「あと5分だけ」とグズグズふとんの中にこもっているのは、当然、まだ寝足りないという気持ちがあるからです。 「もっと寝ていたい」という思いは、寝られないことに対する不満の裏返しです。 あと5分寝ようが、10分寝ようが、その不満は解消されません。 目覚まし時計がリンリンと音を立てる。 眠い目をこすり、時計をチラリと見る。 ああ、もう起きなければならない時間だ。 でも、あと10分だけ。10分たったら、パッと起きよう。 こんな経験はみなさんにもあるのではないでしょうか。 眠いときは、ついフトンの中でグズグズしてしまうもの。 特に、冬の寒い朝は、あと5分、あと10分と起きるのを先延ばししがちです。 しかし、疲労回復と気力充実という観点から見ると、起きるのをズルズルと先延ばしにするメリットは、ひとつもありません。 休日ならまだしも、仕事のある平日にこのような目覚め方をしてしまうと、その日一日中、スッキリしない気分で過ごすことになるかもしれません。 不満を抱えた状態で目覚めるわけですから、脳からドーパミンが分泌されずに、一日の始まりから、つまずくことになるのです。 結局のところ、5分や10分睡眠時間を延ばしたところで疲れが解消されるわけではないのです。 むしろ、寝たりないという不満が増幅され、疲労回復や気力増進にはマイナスの効果を及ぼす可能性のほうが大きいのです。 逆説的な言い方になりますが、毎朝眠いのは睡眠が足りないのではなく、睡眠が足りないような気にさせる起き方をしているということです。 寝床でグズグズせず、目が覚めたらグッと背筋を伸ばして、「ああ、今日もよく寝た」と思ってみる。 たったこれだけのことで、朝から気力・体力ともに充実した気分になれるのです。 |
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